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日本の半導体メーカーが集い、世界との戦いに踏み出していく

長年に渡り日本の半導体産業を牽引し続けてきた大手半導体メーカーの後工程部門が集い、独自のビジネスモデルで半導体後工程企業として日本トップの規模にまで成長を続けてきたジェイデバイス。2000年代から続く日の丸半導体の危機を経て、世界と戦える規模にまで成長を遂げたジェイデバイスは、これから何をめざすのか。30年以上にわたって富士通グループで半導体に携わり、現在はジェイデバイスで取締役を務める本間が、未来を支える若い人材にかけるメッセージとは。

株式会社ジェイデバイス 
取締役
本間 秀範

株式会社ジェイデバイス 代表取締役社長 本間 秀範

■日本の大手メーカーが集い、生まれた会社

私は1980年に富士通に入社し、それ以来、半導体業界に身を置き続けています。当初は組み立てやテストといった後工程の製造技術に従事し、海外の子会社での工場勤務、帰国後日本の子会社で生産技術部長や営業部長や執行役員を経て、2012年のM&Aの際にジェイデバイスに参加しました。その後、アムコー・フィリピンの社長を2年間経験し、2017年9月からジェイデバイスの取締役を務めています。

ジェイデバイスに加わる前から、私は日本の半導体業界に対して危機感を覚えていました。「今の体制のままでは限界がある」と感じていたところ、ジェイデバイスのビジネスモデルや事業戦略に触れ、「ジェイデバイスのやり方ならば、世界と戦える可能性がある」と富士通関連会社から約1000名の仲間と共にジェイデバイスに参画したのです。
ジェイデバイスは、日本の大手半導体メーカーの後工程部門が集結している会社です。人材、技術、製品、製造などのあらゆる面において、日本の半導体企業が培ってきた豊富なノウハウを保有している点が最大の強みだと言えます。

現在まで10回のM&Aを戦略的に実行してきたことで、ジェイデバイスは日本における半導体後工程委託の大部分を支えられるほどに規模を拡大させてきました。売上規模としては、設立から現在に至るまで50倍以上という驚異的な成長を遂げています。このスケールメリットを活かすことで、低コストで高信頼性の製品を供給してほしいというお客さまからの要望に対応してきた点が、当社の成長要因の一つだと言えるでしょう。

■後工程の概念が大きく変わってきた

ジェイデバイスの特徴は、半導体の後工程に特化していることです。半導体の製造工程においてよくイメージされるのは、CDのような形状をしたシリコンウェハ。そのウェハに電子回路を形成するのが前工程で、そこから一つひとつICチップを切り出し、お客さまの要求に対して、容れ物を準備して供給する。それが、私たちが担当している後工程です。

近年では電子回路の高度化によって、後工程の重要性がかつてないほどに増しています。その背景には、自動車やスーパーコンピュータ、サーバなどに用いられる半導体において、高信頼性が求められるようになったことがあります。その要求される品質を維持するためには数ミクロンの大きさの塵やゴミも許されません。

さらに、従来はデバイスを一個一個出荷していたものが、近年では「モジュール」と言って、1cm角の基版の中にICを10個近く組み合わせて出荷するような製品も多くなってきています。つまり、一個のコンピュータレベルのものをつくるのが後工程の役割になりつつあるのです。一方、前工程においては微細化が物理的な限界近くにまで到達しており、ものづくりの醍醐味を味わえるという点では後工程の方がはるかに面白みがあるのでは、とさえ私は思います。従来の後工程の固定概念からは、大きなブレイクスルーが起きているというわけですね。
また、ジェイデバイスでは後工程の技術開発にも力を入れています。お客さまから要求されたものをつくるだけではなく、ニーズの先を読んだ提案型の製品開発に取り組んでいて、お客さまが望んでいる製品を実現する為にはどのような後工程技術が有効なのか検証し提案しています。既製品的な製品を大量につくる海外の競合企業との差別化という観点でも、ジェイデバイスは先端的な提案の分野を伸ばしていこうと考えています。

■半導体がなくては成立しない社会が到来している

ジェイデバイスの事業は国内外において多岐にわたりますが、その中でも特に引き合いが多いのが、自動車関連やAI、IoT(Internet of Things:あらゆるモノがインターネットにつながること)などの領域です。最終製品としてジェイデバイスの名前が表に出ることはなくとも、身の回りのさまざまな機器の中に私たちがつくった製品が使われているということは、技術者として大きなやりがいを感じられます。たとえば、今や身近な存在となったスマートフォンを例に取ると、その中にはジェイデバイスが製造した製品が10個以上は使われているはずです。自分がつくった製品の価値を、自分で享受することができる。そう考えると、とても夢のある仕事だと言えますよね。

自動運転やAI、IoTなどの発展により、これからの時代は電子化がますます高度化し、私たちの製品の用途はますます広がります。以前は想像もできなかったようなソフトウェアや新技術との融合もありえるでしょう。

たとえば、「MEMS」(メムス:センサ、アクチュエータ、電子回路などをひとつに集積したデバイス)は現在でも携帯電話に使われていますが、更に高度化されたものを導入すると、例えば大気圧や心拍なども測定できるようになります。そのうちに、携帯電話を触るだけで健康状態が分かり、アルコールが息に含まれていると運転できない車なども登場することでしょう。
そのすべてを動かしているのが半導体。新幹線やロボット、海底ケーブルなども、半導体がなければ動きません。半導体に対する需要は、拡大こそすれ、収束することは絶対にないと断言できます。

株式会社ジェイデバイス 代表取締役社長 本間 秀範

■世界を見据えて、変化を続ける覚悟

国内のOSAT(半導体後工程受託製造、Outsourced Semiconductor Assembly and Test)でトップシェアの企業になった今、これからは海外も見据えて事業展開を考えていかなければなりません。さらに現在は、世界トップクラスのOSATであるアムコー・テクノロジーの仲間となったことで、事業のグローバル化も急速に進んでいます。

そこでの課題のひとつは、海外との文化の違いやビジネスモデルの違い。台湾の大手OSATなどは、最初から世界を見据えてビジネスをつくってきたという強みがありますが、これからは私たちも世界の競合企業を相手に戦っていかねばなりません。

ただし一方で、日本企業の強みが活きる部分もあります。それは、生産や製造、開発における日本人のきめ細やかな対応です。その強みを活かしながら、同時に自分から進んで海外の文化やビジネスモデルを学び、お客さまの要望にしっかりと向き合ってそれを解決していくような積極性を持てば、世界での存在感をさらに増すことができるはずです。

台湾の競合企業は、たしかに規模が大きく、世界中に顧客を持っています。しかし、私たちは車載系など、高信頼性のデバイスにおいて優位なポジションにあります。現在、ジェイデバイスが出荷する製品の約60%が車載製品であり、競合他社の倍以上の比率です。

また、日本よりも進んでいるように見える海外の企業であっても、過去の経験値や、失敗からの学びという点では、やはり日本側に分があります。少しでも気を抜くと後塵を拝する戦いなので、自分たちの強みを過信することなく戦略的に事業を成長させていくつもりです。

ジェイデバイスとしては、日本以外のお客さまの要求にも幅広く対応できるように体制を構築しているところです。売上1000億円規模に留まらず、さらに数倍の規模にまで拡大させるために、変わり続けていこうと思っています。

■キャリアの可能性は、多種多様

ジェイデバイスは、これから海外に向けて事業を拡大していきます。そこで、少なくとも海外の文化にアレルギーがない方、むしろグローバルな仕事を楽しめる性格の人に来ていただきたいと考えています。また、自分たちの手がけたものがお客さまの最終製品の中に必ず入っている、というやりがいのある仕事なので、今後の日本の技術革新に貢献したいという人にも期待したいですね。

先ほども申し上げたように、当社は事業が拡大しており、それにともなって活躍できるフィールドもどんどん広がっています。工場の運営には電気やガスなどの動力を管理する施設関連の仕事も必要になりますし、ITやシステム面も増強していく必要があります。場合によっては、アムコー・テクノロジー本体に出向したり、海外拠点での活躍も可能なので、当社はキャリアの「受け皿」としても非常に広くなっています。活躍できるチャンスは様々ですので、安心していただきたいと思います。

当社には日本の大手半導体企業に勤めていた優秀な人材が集まっており、各工場長クラスは、大手メーカーで製造部門のトップを務めていたような社員ばかりです。人材の強みは当社の強みではありますが、やがて世代交代は必ず訪れるのですから、そのためにも優秀な人材を新たに求めています。一方、ジェイデバイスとして誕生したのは2009年と若い組織でもあるため、社内の風通しが非常に良いところも当社の大きな魅力ですね。

これから社会人として働き始める方は、経験や高度な知識を持っていなくても当たり前です。そこで、私がもっとも大切にしたいのはチームワーク。経験や知識は入社した後に身につけることができるので、それ以上に、人と人とのつながりを大事にしていただきたいと思っています。仲間と一緒にものづくりに関わり、自分の仕事を通じてこれからの社会に貢献したいという、強い志を持った人とお会いできることを楽しみにしています。

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